北帰行2026・初秋

旭川

2026年9月7日、12時30分ぐらいに成田空港から旭川空港に向けて飛び立つ飛行機を予約していたので、それに間に合う時刻に家を出るはずだった。そして、荷物を預けたくはなかったので、機内に持ち込めるギリギリである重量7kgをかなり絶妙に攻めていたはずだったのだが、当日の朝になって、妻が葡萄を土産に持っていけというものだから、急遽かさが数百グラム増した。自宅にあった体重計で雑に計測してみたところ、7kgを超えるか超えないか絶妙に微妙なところである。これは良くない。それで、荷物を何とか減らしてみたりもしたのだが、結果的には持っていこうとしていたジーンズと履いていこうとしていたそれとを逆にすることで7kg以内が実現できた。

それから、冷蔵庫に入っていた緑茶の2リットルのペットボトルを残しておいても仕方がないので無理やり空にしたところ、なんとなくそうなる予感はしていたのだが、何度か途中下車をして用を足すことになった。その間、radikoプレミアムで前日の「SAPPORO HOT 100」を聴いていた。スピッツ「見知らぬ糸」が1位であった。そうこうしているうちに、乗り換えるなどして成田空港に着いた。書籍売場で当日発売の「ロッキング・オン」最新号を見た。オアシスの特集が組まれていて、アルバムレビューのトップはベックであった。買おうかどうか少し迷ったがごくわずいかとはいえ手荷物の重量制限が気になったりもしたのでここではやめて、保安検査所を通って搭乗ゲートに向かった。

ジェットスター航空の搭乗ゲートにある売店は小さく、売られている商品の種類も少ないのだが、朝に永谷園の梅干し茶漬けしか食べていなかったので、とりあえずヒレカツサンドをサントリー角ハイボールで流し込んだ。

到着便が遅れた影響で出発が約30分程度遅れたのだが、無事に飛び立ち、15時ぐらいに旭川空港に着いた。関東の温暖差はそれほど感じなかった。空港内のローソンでやきそば弁当の見たことのない種類が売られていた。旭川医大方面に行くバスは出たばかりでしばらく無いということだったのだが、空港内に何時間もいても仕方がないので、自動券売機で旭川駅前行きの乗車券を750円で買って旭川電気軌道バスに乗った。

途中で共栄バスセンターを経由したので、それならばここで乗り換えて実家方面に行くこともできたのだが、とりあえず旭川駅前まで出た。駅前の建物に入っているバスセンター的なところに行き、旭川市内のバスで使えるICカード、Asacaのチャージ金額を調べると、まだ1,500円ぐらい入っていたので新たにチャージはしなかった。その後、駅前のイオンに行き、ダイソーでiPhoneの保護シートを買った。前日、貼り替えにまあまあ失敗していたからである。イオンの中にあるのだが、イオンペイは使えないということなので、交通系ICカードで支払った。

その後、適当に歩いているとジュンク堂書店が見つかった。ジュンク堂は元丸井今井の建物だったフィール旭川に入っていたはずなのだが、新たにイオンにも進出したのか、一方でフィール旭川に入っていた店が売場を縮小してイオンに移転したのかという想像もしたのだが、少し後になって後者の予感が当たっていたことを知る。音楽雑誌のコーナーを見たのだが、「ロッキング・オン」は売られていなかった。まだ入荷していないのか売り切れたのかこの時点では判明していないのだが、40年ぐらい以前の記憶だと、旭川で雑誌の発売日は東京よりも少し遅れていたような気もする。実際にiPhoneで検索した結果、表示されたYahoo!知恵袋のページも軽く読んでみたのだが、どうやらその可能性が高い。

それから平和通買物公園を適当に歩いた。その昔、ミュージックショップ国原が入っていたピアザビルの地下にある有名ラーメン店、梅光軒は準備中であった。

かつて百貨店として営業していたマルカツデパートにはもうすでにテナントが1軒も入っていないようで、出入り口が完全に封鎖されていた。旭川のグルメ情報などを伝えるYouTubeチャンネル、チャンネルとっちで見て気になっていた海鮮居酒屋、順厚丸の場所を確認した。ファッションビルオクノだった建物はついに解体されていて、このときにも工事中であった。かつてマクドナルドやジーンズショップの地球村などが入っていた建物の1階は現在、炎という炭火居酒屋だが、その上の階には九州居酒屋が入っているようだ。あとはバターコーヒーなるものののぼりを立てた喫茶店のようなものも、その近くにはあった。

平和通買物公園内の放置自転車撤去の標識などの書体やイラストなどがポップでかわいらしくなっているように感じられて、これは最近変わったのではないかというような気もするのだが記憶が定かではない。

何かを食べてから帰ろうかというような気分もややあり、セイコーマートに寄ったり山頭火を入口からのぞいてみたりもしたのだが、それほど強い欲求とはならず、旭川電気軌道バスに乗って実家に帰ることにした。高校生の男子がYouTuberかVTuberか何かについてエキサイト気味に女子に話していたが、バスが到着すると離れた席に別々に座っていた。

旭川駅前から実家の近くまで行くには、いまや様々な路線があるのだが、今回乗ることができたのはたまたま、40年以上前、高校生としてこの街で暮らしていた頃とほぼ同じルートのような気がしたので、懐かしくてなかなか良かった。実家に着き、母と妹に会うと、妻から預かってきた葡萄や近所の青木屋で買ってきた和菓子の詰め合わせなどを渡した。葡萄はナガノパープルという品種で、妹が食べたいと思っていたものだそうで喜んでいたので、それをLINEで伝えたのだった。友人のシンガーソングライターから2日後に下北沢でライブがあるのでお誘いのLINEが来たのだが、金曜まで北海道の実家にいるので行くことができなくてすまないと返信した。

その後、父にも会うことができた。もはや会話する量はひじょうに少ないのだが、そのようなタイプのコミュニケーションでも親しみはじゅうぶんに感じることができる。それで、家にいる間は母と妹とほぼずっと話しているわけだが、懐かしい話や最近の話などもちろんどれもとても楽しい。夕食後、やはり近所を少し歩きたくなり、セイコーマートやイオン系のスーパー、ザ・ビッグなどに行った。昨年の帰省時にザ・ビッグをカジュアルに利用するため、重い腰を上げてイオンペイにやっと登録したのだが、その後の東京での生活ではそれが役に立ちまくった。おやつカンパニーのよく分からないスナックが70円ぐらいで売られていたりしたので、それらも含めいろいろ買って帰った。

それからは妹が買っていてくれた主にご当地もの系のスナック菓子をつまみながらやはりサッポロクラシックを飲むなどして、懐かしい話や最近の話などをしているうちに気がつけば真夜中近くなっていたため、2階の部屋に上がり寝ることにした。

翌朝、つまり9月8日の火曜日なわけだが、ナチュラルに起きた時間にiPhoneとChromebookを持って1階の茶の間に行くと、まだ誰も起きていなくて、朝6時台だった。ChromebookでNME.COMを閲覧するなどした後、細々とやっている「This is…POP?!」をこの機会に更新するのはどうか、などと思い立ち、前日に成田空港内の書店で見た「ロッキング・オン」最新号のアルバムレビューのトップがベックだったことから、「ベックの人気曲10選」なる記事を書きはじめかける。そのためのプレイリストもiPhoneのApple Musicで作成した。そうこうしているうちに母や妹も起きはじめ、朝食の準備が整ったので食事にした。北海道名物だというのだが、住んでいた頃にはそれほど記憶がなく、むしろ近年、セイコーマートの「食べる催涙ガス」の異名系カップラーメンなどで馴染みがある山わさびなる食材について話していたところ、実家の家庭菜園的なスペースでも栽培ができるということであった。

それはそうとしてなんとなくぼんやりしていると、実家内に誰の姿も見えなくなったので、「ロッキング・オン」最新号を読みたいという欲求が前日、成田空港にいた頃よりも明らかに強くなりはじめていたので、近所の書店をGoogle Mapで調べてみたところ、徒歩約50分ぐらいのところに東神楽町のカジュアルなショッピングモール的敷地内のくまざわ書店がピックアップされたことから、これはぜひ散歩がてら行ってみようということになった。このショッピングモール的なところにはシューズショップのABCマートもあるのだが、以前、父がまだ自家用車を運転していた頃にここに行って、コンバースのスニーカーを買ったような気もしてきた。

それで、iPhoneのGoogle Mapを頼りに歩いていったのだが、これはとても良い散歩であった。控えめに言って最高である。

しかし、くまざわ書店に「ロッキング・オン」最新号は売られていなかった。売場に掲示されていた雑誌発売日一覧的なものでは「ロッキング・オン」の発売日は東京都同じ7日とはなっていたのだが、実際に売場には無かった。それで、これはまだ入荷していないのかはたまた売り切れてしまったのか、ということがますます分からなくなった。近所にセイコーマートがあったので寄ってみると、中華フェアのメインの商品がしっかりと展開されていてとても良かった。

昨年の帰省以降、北海道ロスがカジュアルに深刻化して、埼玉のセイコーマートに行きまくるという現象が生じたわけだが、その結果、セイコーマートの電子マネー、ペコママネーが若干残っていたわけであり、帰省したならば地元のセイコーマートで使いまくり、何ならさらにチャージしてしまうのだろう、ぐらいに予測していたのだが、意外にもそうはならなかった。

この間、ずっとiPhoneのApple Musicで自作したベックの人気曲プレイリストをBlutooth接続したワイヤレスイヤフォンで聴いていたため、また新たな記憶との紐づけができた。ベックの特に「ホエア・イッツ・アット」などは90年代半ばの日曜の下北沢の雑貨店のイメージなどとこれまでは濃密に結びついていたのだが。

近所の書店についてiPhoneの検索で調べている過程で、実は旭川医大内にジュンク堂書店が存在し、一般の人々も利用できるという衝撃の事実を知り、その結果に準じて旭川医大内をうろうろした後にそのジュンク堂書店をやっと発見するに至るのだが、あくまでも基本的には旭川医大の学生向けの専門書的なものを取り扱うスペースであって、「ロッキング・オン」などは売っているはずがないとわずか数秒間で気づかされた。それでも、旭川医大内をあれほどいろいろ感じることができたというのは、なかなか基調な体験であった。

その後、帰宅していろいろ適当に過ごしたりザ・ビッグに家族と買物に行ったような気もするのだが、昼食には妹が買っていてくれたやきそば弁当の塩だれ味豚カルビ風なるものを食べた。これがとにかく美味しい。どうしてこんなに美味しいのだろうかと感嘆するぐらいに美味しい。良い。とても良い。

それからわりと暇になったのと、やはりいまさら「ロッキング・オン」最新号がやはり読みたいなという気分が高まってきたので、家を出て近所を適当に歩いている流れで旭川電気軌道バスに乗って旭川駅前に行った。イオンのジュンク堂に行ったのだが、「ロッキング・オン」は無かった。それから、旭川で書店といえばコーチャン・フォーらしい。かなり以前、出店したばかりで父がまだ自家用車を運転していた頃に一度だけ行ったことがある。旭川駅前からはわりと離れていた印象があったのだが、調べてみたところ、徒歩10分前後らしい。それで行ってみたのだが、やたらと広くてわりと驚いた。ジュンク堂書店が売場縮小してイオンのあのスペースに落ち着いてしまったいま、旭川市内の書店としては圧倒的トップクラスなのではないだろうか。しかも、CDだとかも取り扱っているようである。

ただ、ここにも「ロッキング・オン」は無い。さすがにここに無いということは、おそらく入荷していないのだろうと、ほぼ確信できるほどには圧倒的な感じであった。店の規模のことである。それから実家の方に帰ろうとGoogle Mapを検索し、その通りの道を歩いていると、懐かしの三番館や銀ビルの辺りを偶然にも通ることができてとても良かった。三番館はこれだけプロ野球では北海道日本ハムファイターズの存在が道内に根づいた現在でも、阪神タイガースファンというかフリークぶりを全面に打ち出していて、軽い感動を覚えた。あと、世界遺産についてなどもアピールしている様が確認できたのがなかなか感動的であった。

写真を撮ったりしすぎていたせいで、留萌信用金庫前の停留所に着く直前に、乗る予定だったバスは過ぎ去ってしまった。それでその次のバスをGoogle Mapで検索するわけだが、どうやらいま来たばかりの道を折り返すらしい。それでやや早く着いたのだが、次の停留所のすぐ近くにはセブンイレブンがあるらしいので、そこまで歩いてストロング缶チューハイの直球勝負というやつを買った。これを初めて知ったのは、コロナ禍明けで数年ぶりの帰省した2023年の初秋だったのだが、セブンイレブンで売られている缶チューハイにしては税抜き100円と価格が安い。それでいて、アルコール度数が9パーセントである。販売元の合同酒税は旭川にゆかりがあるようなので、それゆえの関連性なのだろうか。少なくとも関東のセブンイレブンではこれを見たことがない。

様々な偶然が重なって乗ったバスだが、おそらく前日に旭川駅前から乗ったのと同じ時刻とルートのやつであった。これは実家のかなり近くで停まってくれて、便利このうえないのでとても良い。18時から福岡のみずほPayPayドームではプロ野球の福岡ソフトバンクホークス対北海道日本ハムファイターズの試合が行われる予定になっていたのだが、この日は地上波での放送の予定がないという。今シーズン、北海道日本ハムファイターズの福岡ソフトバンクホークスに対する戦績は著しく芳しくなく、それゆえに地上波での放送も少ないのではないか、というような噂レベルの表出を何かで見たような気もするのだが、それほどしっかり覚えているわけではない。

昨年、帰省時にFire TVスティックを買ってきて差し込んでいたので、それを起動して自分自身のアカウントでログイン、ベースボールLIVEで視聴することを選択した。この日はジンギスカンをやりながらプロ野球中継を視聴するとういう素晴らしいシチュエーションが実現していたわけだが、試合内容そのものは特に終盤、恐ろしく惨憺たる状況となり、その時点ではすでに流しているものの画面すら見ていなかった。その後、適当にいろいろやって適当な時間帯に上の部屋に上がったのだが、試聴すべき動画を消化するなどして過ごした。

翌朝、つまり9月9日、水曜日なのだが、やはり目覚ましアラームなどもセットせずナチュラルに午前6時台に目が覚め、下に降りていくとまだ誰も起きていなかった。それでChromebookでいろいろやっていると朝食の支度ができていたので、それをいただいた。もうすでにどの日だったかすら覚えていないのだが、ザ・ビッグで東京在住者にとっては驚くほど安い価格で買ってきたとうもろこし(北海道でいうところのとうきびかと思いきや、ザ・ビッグではとうもろこしとして売られていたのであえてこう表記する)を茹でたものが常に家にある状態だったのでとても良かった。

やはり「ロッキング・オン」最新号が読みたい欲が高まっていて、なんとなく入荷しているのではないかという予感もしていたので、コーチャン・フォーに行く目的で近所のバス停留所に向かった。ちょうど来たバスにひょういと乗り込むと、それが思っていたルートとは違い、目的地にとってはかなり遠回りするタイプのそれであった。しかし、遠い昔に祖父母の家があった辺りを通るバスであり、いろいろ懐かしむこともできたので結果的には良かった。

旭川駅の近くというか1条9丁目の停留所で降りることになったので、コーチャン・フォーよりも先にイオンのジュンク堂書店に行くことにした。さすがに3日連続で来ているので、音楽雑誌がどの辺りに陳列されているかについても熟知している。それで近づいていったところ、前々日に成田空港の書店で見たあのオアシスが表紙の「ロッキング・オン」最新号が陳列されていて、「本日入荷」との但し書きもあった。しかもたった1冊だけだったのだが、迷わずレジに持っていって会計をした。その後、音楽関連の書籍の棚を適当に見ていて、「ロッキング・オン」の創設者で、昨年に逝去した渋谷陽一の評論集「メディアとしてのロックンロール」全2刊が揃っていた。実はこの書物を東京の書店でも見かけたら買おうとなんとなく思っていたのだが、都心に出る動機づけが近年は著しく減退していて、調布の書店ぐらいしか日常的には行っていなく、そういった状況下で一度も見たことがなかったので、そろそろインターネット通販での購入も視野に入れなくてはなるまい、とマイルドに考えていたところだった。

とはいえこの日は買わないのだが、その後、バス停まで行くと少しだけ時間があったので、駅前の建物のバスセンター的なところでAsacaにチャージして、平和通買物公園のセブンイレブンで缶チューハイの直球勝負を買ってそれを飲んだりした後に、バスの中で「ロッキング・オン」最新号を読みながら、帰路についた。その時、愛用しているGUのコクーンショルダーバッグのファスナーが片方取れかけていることが発覚したのだが、何とか手動で付け直した。

その日の午後は何をしていたのか正直もはやよくは覚えていないのだが、翌日の午前中には「ロッキング・オン」最新号を読み終えていたので、かなりの勢いで読んでいた可能性は高い。夜はおでんを食べて、プロ野球の中継も見ていたのだが、前日ほどではないとはいえ、この日もあまり芳しい内容ではなかった。昼にはやきそば弁当のお好みソース味というのを食べたのだが、これは復活総選挙なるもので1位に選ばれたものらしく、おそらく以前にも食べたことがある。それでも安定しておいしかったのだが。

9月10日、木曜日は猿払村の漁師の息子がやっているという海鮮居酒屋、順厚丸のランチタイムにホタテわんぱく丼なるものをいただこうと夢見たため、もちろんここに行くことにした。前日が定休日で、ランチタイムは10時30分からとのこと。母と妹と一緒に行くことになったので、適当な時刻のバスに乗ったところ、偶然にも前日に乗ったのと同じ時間帯、ルートのやつであった。停留所まで歩く途中、前日に続き2日連続で味処直よしの犬がガラス越しに吠えていた。

前日と同じく1条9丁目の停留所で降りると平和通買物公園を通り、かつてマルカツデパートとして営業されていた建物のところで左折した。3日前に確認していたので、海鮮居酒屋の順厚丸にはすぐにたどり着くことができた。ランチ営業中であることをあらわすのぼりも店頭に立っている。チャンネルとっちのYouTube動画からイメージしていたよりもカジュアルな店内で、ランチ営業の開始時刻からまだそれほど経っていないのだが、カウンター席には一人の女性客がいた。

テーブル席に座ると店員さんがランチメニューを持ってきてくれた。メニューにはいくつかの料理が掲載されていたのだが、提供可能だと紹介されたのは、ほぼインターネットに掲載されていたものと同様であった。それで、私も母も妹もホタテわんぱく丼を注文することにした。チャンネルとっちの動画では確かセットの小鉢が漬物だったのだが、今回はおでんのちくわと玉子が入っていて、これも美味しくてとても良かった。

ホタテわんぱく丼はボリューム、クオリティともに素晴らしいもので、大のホタテ好きである私はもちろん、母と妹も満足していたようである。それからイオンのきたキッチンで土産でも買おうかと思い、旭川駅方面に歩いていった。イオンでは3階のジュンク堂書店でやはり渋谷陽一評論集「メディアとしてのロックンロール」を2冊とも買った。重さがまあまあある本なので、下巻の方は他のものと一緒にゆうパックで送ることにした。

妹のナビゲーションで近年に新築された旭川市役所を見にいき、中にも入った。展望スペースなどもあってとても良かった。場所は以前とほぼ同じであり、外観も近いイメージでつくったということで、適度に懐かしい気分にひたることもできた。隣には1984年に佐野元春の「VISITORS」のライブを見に行ったりもした旭川市民文化会館もちゃんとあった。

その後、母がソフトクリームを食べたがったため、個人的にはセイコーマートのソフトクリームでも良いのではないかと思ったのだが、妹がどうせ街まで来たのだからその場でつくったソフトクリームの方が良いだろうと提案し、旭川駅の中にある駅ナカ食堂なの花に確かあったはずだということになった。学生やきそばが特に有名で、メディアなどでも取り上げられがちなところである。妹がそれを確かめるためぐんぐん歩いているのでその速度に着いていき、駅ナカ食堂なの花にソフトクリームはあったのだが、母の姿を見失ってしまった。結果的には実はすぐ近くまで来てはいたのだが、慌てて妹と二手に分かれて駅構内を捜索したのはなかなか楽しかった。

駅ナカ食堂なの花でソフトクリームを買って、近くのベンチに座って食べていたところ、母がアンケートに答えると北かりのかりんとうがもらえるというやつを見つけて用紙を探したのだが、スマートフォンでしか回答できないタイプのものであった。それで、回答するように促されたため、観光客の気分で答えて送信し、かりんとうの小袋をもらった。

セイコーマートのペコマが残っているので何か買って帰ろうとも思い、中に入ったのだが結局は何も買わずにバスに乗って帰った。ザ・ビッグで食べるものを買って帰ろうということになり、今回の帰省では最後の晩餐となるわけだが、ザンギやイカリングといった揚げものに加え、やはりラーメンサラダが食べたいという気分だったため、それをマイルドに伝えたところ、それではつくろうという話になった。

夕方にはまた一人で近所を散歩して、妹がFire TVスティックで再生したYouTube動画で見て気になったというセイコーマートの極太メンマに加え、麻婆豆腐や八王子のウェルシアでも買うことができる北のポテトサラダなどを買った。渋谷陽一評論集「メディアとしてのロックンロール」を少しずつ読みはじめたタイミングでもあり、渋谷陽一といえばレッド・ツェッペリンだろうということで、iPhoneのApple Musicで「レッド・ツェッペリンⅠ」を再生しながら懐かしい景色の中を歩いた。

ラーメンサラダが驚愕するほど美味しかった。ザンギにしてもこの街で生活していた頃にはまったくの日常だったのだが、現在ではなかなか特別感がありとても良かった。そして、やはり3日連続でプロ野球中継も視聴していたのだが、なかなか厳しい結果ではあった。

最終日、といっても昼すぎには旭川空港に向けて出発しなければならないので、それまでの時間をマイルドに寂しげな気分で過ごすだけなのだが、なんとなくルーティンとして慣れてしまった。バスに乗って旭川空港に着き、名残惜しげにiPhoneのカメラで写真を撮りはじめるのもいつものことなのだが、今回、ご当地キャラクターのあさっぴーに加え、カグラッキーなるキャラクターの人形もあることに初めて気づいた。もしかすると以前からあったのかもしれないが。

トータル的に当然のことながらかなり良く、もはや東京に在住している理由が妻と猫と仕事意外にほぼ何もないことを強く再認識したわけだが、人生はやはり現実と理想とのせめぎ合いであり、こと居住地についていうならば、それが約42年前ぐらいとはまったくの真逆になったということではあるのだろう。

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