2001年の洋楽ロック&ポップス名曲ベスト20

2001年にリリースされた洋楽ロック&ポップスの名曲から特に有名だったり人気があったりヒットしたり重要だと思われたりする20曲を選んでいきたい。

20. Whatever Happened To My Rock ‘N’ Roll (Punk Song) – Black Rebel Motorcycle Club

00年代前半にはロックンロールの初期衝動的なところを取り戻そうとするような動きもあり、ロックンロールリバイバルとかガレージロックリバイバルなどといわれていたりもしたのだが、ロサンゼルス出身のブラック・レベル・モーターサイクル・クラブはそのような流れでわりと人気があったバンドである。

19. The Middle – Jimmy Eat The World

アリゾナ州出身のオルタナティヴロックバンド、ジミー・イート・ザ・ワールドのヒット曲で、全米シングル・チャートで最高5位を記録した。

18. Shining Light – Ash

90年代のブリットポップ時代から活躍する北アイルランド出身のバンド、アッシュの3作目のアルバム「フリー・オール・エンジェルズ」は全英アルバム・チャートで1位に輝いたが、先行シングルのこの曲も卓越したポップ感覚は保持したままバンドとしての成長が感じられるとても良い曲で、全英シングル・チャートで最高8位のヒットを記録した。

17. Crystal – New Order

ニュー・オーダーの8年ぶりのアルバム「ゲット・レディー」から先行シングルとしてリリースされ、全英シングル・チャートで最高8位を記録した。ミュージックビデオではこの曲を架空の若者たちによるバンドが演奏していることになっているが、そのバンド名がザ・キラーズで、後にこれにインスパイアされたバンドが実際に結成されることになる。

16. Juxtapozed With U – Super Furry Animals

90年代のクリエイション・レコード所属バンドの中でも通好みという印象が強かったスーパー・ファリー・アニマルズだが、レーベルが終わったことによりメジャーに移籍してからとなるアルバム「リング・アラウンド・ザ・ワールド」からの先行シングルにあたるこの曲ではボコーダーによって加工されたボーカルとホワイトソウル的なサウンドが素晴らしく、全英シングル・チャートでは最高14位を記録した。

15. Has It Come To This? – The Streets

マーク・スキナーによる音楽プロジェクト、ザ・ストリーツのデビューアルバム「オリジナル・パイレート・マテリアル」がこの翌年にリリースされるのだが、先行シングルにあたるこの曲においてすでにUKガラージュ的でありながらインディー・ロックファンにもアピールするオリジナリティー溢れる音楽性はすでに出来上がっている。全英シングル・チャートで最高18位を記録した。

14. Party Hard – Andrew W.K.

この曲を収録したデビューアルバム「アイ・ゲット・ウェット~パーティー一直線!」のジャケットは、鼻血を流したアンドリューW.K.のアップ写真だったわけだが、ハードロック的なヘドニズムがヴィヴィッドなポップ感覚としてリアルに感じられた。全英シングル・チャートでの最高位は19位である。

13. My Red Hot Car (Girl) – Squarepusher

スクエアプッシャーはイギリスのアーティスト、トーマス・ジェンキンソンのアーティスト名であり、テクノでありながらジャズ的な要素が感じられる音楽性が特徴である。レゲエ的なベースラインを取り入れたこの曲もヒットチャートでは特にヒットしなかったものの、その筋の人たちにはわりと好評であった。

12. The Modern Age – The Strokes

ザ・ストロークスのデビューシングルで、再レコーディングされたバージョンがアルバム「イズ・ディス・イット」にも収録された。ロックンロールが持っていたはずだがいつの間にか忘れられてもいたプリミティヴさやクールネスのようなものをメジャーに復権したという点において、あまりにも偉大すぎる。とはいえ、当時の全英シングル・チャートにおける最高位は68位止まりであった。

11. Harder, Better, Faster, Stronger – Daft Punk

ダフト・パンクの2作目のアルバム「ディスカバリー」からシングル・カットされ、全英シングル・チャートで最高25位を記録した。未来派なテクノでディスコでポップであり、ミュージックビデオは松本零士によるアニメーションである。

10. Dead Leaves And The Dirty Ground – The White Stripes

ジャックとメグの兄妹デュオという設定であったザ・ホワイト・ストライプスのアルバム「ホワイト・ブラッド・セル」からシングル・カットされ、全英シングル・チャートで最高25位を記録した。ブルースの影響も感じさせるプリミティヴなガレージロックが当時のシーンにおいてはひじょうに刺激的であった。

9. Witness (1 Hope) – Roots Manuva

イギリスのラッパー、ルーツ・マヌーヴァによるシングルで、全英シングル・チャートで最高45位を記録した。ひじょうにユニークなテクノ的なサウンドが刺激的で、イギリスらしさが感じられるラップもとても良い。全英シングル・チャートで最高45位を記録した。

8. Bootylicious – Destiny’s Child

ビヨンセがメンバーだったことでも知られる3人組R&Bグループ、デスティニーズ・チャイルドの大ヒットアルバム「サヴァイヴァー」からシングル・カットされ、全米シングル・チャートで最高2位を記録した。スティーヴィー・ニックス「エッジ・オブ・セブンティーン」がサンプリングされているのもとても良い。

7. Izzo (H.O.V.A) – Jay-Z

ジェイ・Zのとても良いアルバム「ザ・ブループリント」からの先行シングルとしてリリースされ、全米シングル・チャートで最高8位を記録した。カニエ・ウェストがプロデュースし、ジャクソン5「帰ってほしいの」をサンプリングしている。

6. Digital Love – Daft Punk

ダフト・パンクのアルバム「ディスカバリー」からシングル・カットされ、全英シングル・チャートで最高14位を記録した。新感覚で未来派のテクノポップでありダンスミュージックのようでありながら、エヴァーグリーンなポップ感覚もしっかり押さえているという素晴らしい曲である。

5. Clint Eastwood – Gorillaz

ブラーのデーモン・アルバーンなどによる仮想バンド、ゴリラズのデビューシングルで、全英シングル・チャートで最高4位を記録した。ダブやヒップホップなどの要素を取り入れた楽曲で、実験的でありながらとてもキャッチーで、しかもミュージックビデオはカートゥーンというのが楽しくて良かった。

4. Fall In Love With A Girl – The White Stripes

ザ・ホワイト・ストライプスのアルバム「ホワイト・ブラッド・セル」からリリースされ、全英シングル・チャートで最高21位を記録した。ロックンロールの初期衝動的な魅力が感じられるとても良い曲で、レゴブロック的なアニメーションを駆使したマイケル・ゴンドリー監督のミュージックビデオも素晴らしい。

3. Last Nite – The Strokes

ザ・ストロークスのデビューアルバム「イズ・ディス・イット」はロックンロールとはそもそもクールでセクシーでカッコいいものだったのだという、当時の多くの人々が忘れかけていたことを思い出させるにじゅうぶんだったという点でひじょうに価値が高いのだが、シャッフルビートを取り入れたこの曲にはそのエッセンスが凝縮されているような気もする。全英シングル・チャートでは最高14位を記録した。

2. Can’t Get You Out Of My Head – Kylie Minogue

カイリー・ミノーグはアイドル的なポップシンガーでありながら、インディーロックのアーティストやファンからもわりと人気があった。デビュー当時のユーロビートからよりクラブミュージック寄りになっていったり、時にはインディーロックをやってみたりもしていたのだが、エレクトロニックなダンスミュージックであるこの曲がやはり圧倒的である。イギリスや出身のオーストラリアなど多くの国々のシングル・チャートで1位に輝いた。未来的でありながらマイルドにセクシーなミュージックビデオもとても良い。ニュー・オーダー「ブルー・マンデー」とマッシュアップしたバージョンもとてもカッコいい。邦題は「熱く胸を焦がして」である。

1. Get Ur Freak On – Missy Elliott

「これからみんなでめちゃくちゃ踊って、騒ごう騒ごう」という日本語のセリフからはじまり、バングラビートを取り入れた中毒性の高いビートがとても魅力的な楽曲である。全英シングル・チャートでは最高4位を記録している。