a woman wearing headphones

1984年の全米NO.1ヒット

この年の初めには前年の12月10日から継続して、ポール・マッカートニー&マイケル・ジャクソン「SAY SAY SAY」が全米シングル・チャートの1位であった。ダリル・ホール&ジョン・オーツのベストアルバム「フロム・A・トゥ・ONE」から先行シングルとしてリリースされた「セイ・イット・イズント・ソー」は3週連続2位を記録したが、結局それが最高位となった。

Owner Of A Lonely Heart – Yes

プログレッシヴ・バンド、イエスの一部メンバーによるユニット、シネマのが楽曲として制作されていたが、ボーカリストのジョン・アンダーソンも参加することになり、イエス名義でリリースされることになった。トレヴァー・ホーンのプロデュースによる編集感覚が新しく、全米シングル・チャートでは1月21日付から2週連続で1位を記録した。

Karma Chameleon – Culture Club

デュラン・デュランと共に第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの中心的存在だったカルチャー・クラブだが、全米シングル・チャートでは1983年に「君は完璧さ」「タイム」で最高2位を記録したのに続き、この曲でついに1位輝いた。2月4日付から3週連続1位を記録して、クール&ザ・ギャング「ジョアンナ」は最高2位に終わった。

Jump – Van Halen

ハード・ロックのヴァン・ヘイレンがシンセサイザーを効果的に用いたこの曲でより幅広い層にアピールし、2月25日付から5週連続1位に輝いた。その間、シンディ・ローパー「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン」、ロックウェル「ウォッチング・ミー」が最高2位を記録している。

Footloose – Kenny Loggins

映画「フットルース」の主題歌で、3月31日付から3週連続1位を記録した。他にもいくつものヒット曲を生んだサウンドトラックアルバムは、日本のオリコンアルバムランキングでもマイケル・ジャクソン「スリラー」に次ぐ年間2位の大ヒットを記録した。

Against All Odds (Take A Look At Me Now) – Phil Collins

映画「カリブの熱い夜」の主題歌で、邦題は「見つめて欲しい」である。4月21日から3週連続の1位を記録した。フィル・コリンズにとっては、これが初の全米NO.1ヒットとなった。

Hello – Lionel Richie

アルバム「オール・ナイト・ロング」から3枚目のシングルとしてカットされ、ソロ・アーティストとしては「トゥルーリー」「オール・ナイト・ロング」、ダイアナ・ロスとのデュエット「エンドレス・ラヴ」、コモドアーズのメンバーとして「永遠の人に捧げる歌」「スティル」に続く全米NO.1ヒットとなった。ストーリー性のあるミュージックビデオも印象的であった。5月12日から2週連続の1位である。

Let’s Hear It For The Boy – Deniece Williams

映画「フットルース」のサウンドトラックからケニー・ロギンスに続き、デニース・ウィリアムスのこの曲も全米シングル・チャートで1位を記録した。5月26日付から2週連続である。

Time After Time – Cymdi Lauper

「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン」は最高2位だったが、このバラード曲でついに初の全米NO.1に輝いた。6月9日付から2週連続での1位であった。

The Reflex – Duran Duran

第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン勢として、カルチャー・クラブに続いてデュラン・デュランもこの曲で初の全米シングル・チャート1位に輝いた。アルバムに収録された楽曲がナイル・ロジャースのリミックスによって、さらにカッコよくなっている。6月23日付から2週連続で1位を記録した。

When Doves Cry – Prince

プリンスの自らが主演した映画サウンドトラック「パープル・レイン」からの先行シングルで、邦題は「ビートに抱かれて」である。キャッチーでありながらひじょうに実験的でもあるこの曲が7月7日付から5週連続1位に輝き、ブルース・スプリングスティーン「ダンシング・イン・ザ・ダーク」は最高2位に終わった。

Ghostbusters – Ray Parker Jr.

映画「ゴーストバスターズ」の主題歌で、8月11日付から3週連続で1位を記録した。ブラック・コンテンポラリー的な音楽をやっていて、クリスタルな女子大生にも人気があるといわれていたレイ・パーカーJr.だが、すっかりこの曲のイメージが付いてしまった。ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」に似ているということで、モメたりもしていた。

What’s Love Got To With It – Tina Turner

ベテランR&Bシンガー、ティナ・ターナーのカムバックを印象づけた全米NO.1ヒットで、9月1日付から3週連続で1位を記録した。邦題は「愛の魔力」である。

Missing You – John Waite

苦みばしった失恋ソングで、9月22日付の全米シングル・チャートで1位を記録した。1週だけの1位は、この年ではこの曲のみであった。

Let’s Go Crazy – Prince & The Revolution

「パープル・レイン」から2曲目のシングル・カットで、9月29日付から2週連続で1位を記録した。アルバムでも映画でもオープニングを飾るキャッチーな楽曲である。

I Just Called To Say I Love You – Stevie Wonder

映画「ウーマン・イン・レッド」のサウンドトラックに使われた曲で、邦題は「心の愛」である。元々は日本のシティ・ポップ・デュオ、ブレッド&バターに提供した曲だったという。10月13日付から3週連続1位を記録した。それにしてもこの年は、フィル・コリンズ、ケニー・ロギンス、デニース・ウィリアムス、プリンスにスティーヴィー・ワンダーのこの曲と映画サウンドトラックからの全米NO.1ヒットが多かったことが分かる。

Carribean Queen (No More Love On The Run) – Billy Ocean

イギリス出身のソウル/R&Bシンガー、ビリー・オーシャンにとって初の全米NO,1ヒットで、11月3日付から2週連続で1位を記録した。発売される国によって、「ヨーロピアン・クイーン」「アフリカン・クイーン」などに変えられていたようだ。

Wake Me Up Before Go-Go – Wham!

イギリスではすでに人気があったワム!がついにアメリカでもブレイクし、しかも11月17日付から3週連続で1位に輝いた。邦題は「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」である。プリンス「パープル・レイン」はこの曲に阻まれ最高2位に終わり、3曲連続1位とはならなかった。

Out Of Touch – Daryl Hall & John Oates

80年代前半において最も多くの全米NO.1ヒットを記録していたのがダリル・ホール&ジョン・オーツで、「キッス・オン・マイ・リスト」「プライベート・アイズ」「アイ・キャント・ゴー・フォー・ザット」「マンイーター」に続いて、この曲が5曲目となった。12月8日付から2週連続で1位を記録している。

Like A Virgin – Madonna

この年にデビュー・アルバムからのシングルを続けてヒットさせたマドンナが、ナイル・ロジャーズのプロデュースによるこの曲で初の全米シングル・チャート1位に輝いた。12月22日付で1位になると、翌年の1月いっぱいまでキープすることになった。同じくナイル・ロジャースがプロデュースしたデュラン・デュラン「ワイルド・ボーイズ」は、3週連続2位が最高位となった。

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