RCサクセションの名曲ベスト30(20-11)

20. ガ・ガ・ガ・ガ・ガ

1981年にリリースされたアルバム「BLUE」の収録曲で、作詞・作曲のクレジットはG忌麗となっているて、忌野清志郎、仲井戸麗市に加え、キーボードのG2もかかわっている。ライブでのサウンドをよりリアルに反映したようなヘヴィーなサウンドが特徴であり、シングルではリリースされていないがひじょうに人気があった。

19. ロックン・ロール・ショー

アルバム「BLUE」の1曲目に収録された曲である。この前のスタジオアルバム「PLEASE」のサウンドがやや軽すぎてライブでの魅力を伝えきれていないのではないかというような反省から、一発録りに近いレコーディングが行われたという。メディアからもひじょうに注目されていた1981年に、RCサクセションはシングルを1枚もリリースしなかったのだが、オリコン週間アルバムランキングで当時としてはバンドにとって過去最高位となる12位を記録したこのアルバムの1曲目によって、ロックンロールバンドとしての存在感を世に知らしめたような気もする。

18. Oh! Baby (1983)

ハワイでレコーディングされたアルバム「OK」は、忌野清志郎にとってひじょうにヘヴィーな状況下で制作されたということなのだが、個人的にはいろいろな意味で最も思い入れが強く、作品としても充実しているように感じられる。先行シングルとしてもリリースされたこの曲は、ビートルズからの影響も感じられるラヴバラードで、メンバーがゲスト出演していたラジオ番組でこの曲を聴いた女性パーソナリティーが思わず泣いてしまうというようなこともあった。個人的にもとても良い曲だと思っていたのだが、RCサクセションを本格的に好きになるきっかけとなった同学年の女子がこんな弱い男は嫌だというようなことを言っていてショックを受けた夕暮れの思い出も含め、とても忘れがたい。

https://open.spotify.com/track/668ZisrGPfdMAjURfioFga?si=fbdda5c6d8764bfa

17. たとえばこんなラヴ・ソング (1980)

シングル「トランジスタ・ラジオ」のB面として初めてリリースされ、アルバム「PLEASE」にも収録された。RCサクセションの音楽については、忌野清志郎の歌詞も高く評価されていたのだが、この曲においてはそれを逆手に取っているようでもあり、「歌うのはいつもつまらないラヴ・ソング」「だけど言葉で何が言える」というようなフレーズが印象的である。

16. ぼくの自転車のうしろに乗りなよ (1972)

RCサクセションの2作目のアルバム「楽しい夕に」の最後に収録された曲で、「日隈くんの自転車のうしろに乗りなよ」と自転車関連の曲が2曲続いている。忌野清志郎の歌詞においては「理解者」という概念が重要でもあるのだが、「君だけが僕の味方だった時もあった」と歌われるこの曲にもそのエッセンスが入っているように思える。この曲を聴いて、まだどの辺にあるのかも知らなかった国立という街にとても行ってみたくなった。

15. 指輪をはめたい (1983)

アルバム「OK」に収録されたラヴバラードで、ライブのMCでは忌野清志郎によって「ドシドシ熱いラヴソング」と紹介されていた。RCサクセションがロックバンドとして再ブレイクする以前からライブのレパートリーではあったのだが、レコード化はされていなかった。タイトルにもある「はめたい」はダブルミーニングであり、この辺りにもソウルが感じられてとても良い。

14. ぼくの好きな先生 (1972)

個人的にRCサクセションのことを知ったのは80年代にロックバンドとして再ブレイクしてからで、それからかつてフォーク編成で「ぼくの好きな先生」という曲をヒットさせていたということを知った。しかし、オリコン週間シングルでの最高位を確認すると70位ということであり、どれだけの規模でヒットしていたのからリアルタイムではないためよく分からない。

忌野清志郎が高校生だった頃の担任であり美術教師のことが歌われていて、デビューアルバム「初期のRCサクセション」にも収録されている。

13. わかってもらえるさ (1976)

マネージャーの所属事務所からの独立騒動に巻き込まれ、仕事を干されるなどしていた不遇時代にリリースされたシングルで、当時はオリコン週間シングルランキングでも圏外だったのだが、ロックバンドとして再ブレイク後の1981年にベストアルバム「EPLP」の1曲目に収録された。当時の中心メンバーでギタリストの破廉ケンチがノイローゼ気味になりギターが弾けない状況であったことから、忌野清志郎がすべて弾いている。「この歌の良さがいつかきっと君にもわかってもらえるさ いつかそんな日になる ぼくら何もまちがってない もうすぐなんだ」「気の合う友達ってたくさんいるのさ 今は気付かないだけ」というような歌詞が、当時の状況を想像するとさらに感慨深いものに感じられる。

12. キモちE (1980)

シングル「ボスしけてるぜ」のB面にスタジオ録音、アルバム「ラプソディー」にライブバージョンが収録された、この頃のライブの定番曲である。沖田浩之「E気持」は1981年で嵐山光三郎「ABC文体鼻毛のミツアミ」は1982年の発売でR。「キモちE」人の例として、「布団で寝ている奴」「女と寝ている奴」「音頭をとってる奴」「条件だしてる奴」などと共に、「牛乳飲んでる奴」なども挙げられている。ライブでは歌われているがレコードには収録されていない「奴」もちなみに存在する。

11. ブン・ブン・ブン (1980)

1978年以降、ロックバンド編成となったRCサクセションが1980年に久保講堂で行ったライブを収録したのがアルバム「ラプソディー」なのだが、これにだけ収録されていてスタジオ録音バージョンがリリースされていない楽曲というのもいくつかあって、この曲もそのうちの1つである。演奏やボーカルに当時のバンドの勢いが感じられるのと同時に、RCサクセションがニュー・ウェイヴ的な存在としても認知されていた当時の感覚が思い出されたりもする。