acoustic antique art bass

RCサクセションの名曲ベスト30(30-21)

1970年3月5日にデビューシングル「宝くじは買わない」をリリースしたRCサクセションの楽曲の中から、これは特に名曲なのではないかと思える30曲を挙げていく回である。

30. 空がまた暗くなる (1990)

RCサクセションの19作目にして最後のアルバムとなった「Baby a Go Go」に収録された曲で、シングルではリリースされていないが、ひじょうに人気が高い。アナログレコーディングにこだわった温もりが感じられるサウンドと、「おとなだろ 勇気をだせよ」「知ってることが誰にも言えないことばかりじゃ 空がまた暗くなる」というようなフレーズが刺さりまくる名曲である。

29. 言論の自由 (1972)

デビューアルバム「初期のRCサクセション」に収録された、いわゆるフォーク編成時代の代表曲の1つである。「本当の事なんか言えない 言えば殺される」という強烈なフレーズが印象的であり、1988年に原子力発電所のメーカーが親会社であるレーベルから、いわゆる反原発的なメッセージソングを含むレコードが発売中止にされた「カバーズ」事件の後でライブのレパートリーとして復活し、ライブアルバム「コブラの悩み」にも収録された。

28. ぼくはぼくの為に (1976)

日本のロック&ポップス史に残る超名盤「シングル・マン」に収録された曲である。人を好きになるということは実に自分勝手でエゴイスティックであるということを、「感違いにまたがって 君は泣くことができる ぼくはおりるよ さようなら いつまでもお元気で」というようなフレーズによって鮮やかに描いている。

27. あの娘の悪い噂 (1972)

RCサクセションの2作目のアルバム「楽しい夕に」の収録曲で、これもまたフォーク編成だった頃の代表曲の1つである。「噂を信じるよりも あの娘にだまされたい 噂を立てる君よりも あの娘の方がきれいだから」という、とても大切なことについて歌われている。

26. やさしさ (1976)

「シングル・マン」に収録されている曲は、どれでももれなく名曲であるといっても過言ではないのだが、この曲は親しみやすいマーチ風のイントロとピアノの音色に油断していると、途中でやや実験的になったりもする。そして、「誰もやさしくなんかない だからせめて汚いまねはやめようじゃないか」という、道徳の教科書に載せてほしいぐらいにとても良いことが歌われている。

25. 2時間35分 (1972)

デビューアルバム「初期のRCサクセション」の1曲目に収録されたソウルフルでカッコいい曲で、タイトルは長電話をした時間をあらわしている。「すばらしい夜さ 二人の愛が確かめられた」などと勇ましく歌われているのだが、エンディングでは相手の女性らしき人に「眠いよー」「早く眠らせてくれ」などと言われるのに対し、「こっちとしてもツラいんだけどね…」などと言っているのがまたとても良い。イントロにはかつての電話機のダイヤルを回す音が収録されている。

24. SUMMER TOUR (1982)

この年の春に忌野清志郎+坂本龍一「い・け・な・いルージュマジック」がオリコン週間シングルランキングで1位に輝いたのだが、ここではRCサクセションの楽曲のみを対象としているため、ランクインせずである。そして、RCサクセションの曲でオリコン週間シングルランキングでの最高位が最も高いのが、この「SUMMER TOUR」で記録した6位である。イントロをはじめ、シンセサイザーが効果的に用いられているところなどがひじょうに印象的である。シングルバージョンは、なかなかCD化されなかったりもした。

23. ボスしけてるぜ (1980)

個人的にRCサクセションの存在を初めて認識したのが、この曲がビジネス街の有線放送では放送禁止になっている、とかいう記事を確か「オリコン全国ヒット速報」で読んだことによってである。会社のボスに給料を上げろと訴える内容であり、中産階級的な当時の日本のポップミュージックには珍しく、ワークソングのような感覚もある。

22. I LIKE YOU (1990)

バンドから脱退者が続出したりする中でレコーディングされた「Baby a Go Go」からの先行シングルであり、オリコン週間シングルランキングでは最高13位を記録した。デジタル時代にあえてのアナログ感覚と、ポップでキャッチーなラヴソングという原点回帰的にも感じられるところもあるとても良い曲である。

21. 自由 (1984)

レーベルを東芝EMIに移籍して最初のアルバム「FEEL SO BAD」の1曲目に収録され、ライブでもよく演奏されていた曲である。当時いろいろあってブチ切れまくっていたところもあったとは思うのだが、ロック的衝動とはすなわち自由への希求なのだという、きわめてシンプルなメッセージがストレートに表現されている。

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